モデルハウス
MODEL HOUSE
個展 Solo exhibition (2018)
Photos by Takuya Oshima, courtesy of Kyoto City University of Arts
ホーム・インテリア(照明器具)
Home Interior (Lighting)
2018
木材、アクリル板、 照明器具 wood, acrylic board, LED
126 × 246 × 14.7 cm
ホーム・インテリア(壁)
Home Interior (wall)
2018
木材、壁紙、照明器具 wood, wall paper, LED
244 × 304 × 44.4 cm
ホーム・インテリア(床)
Home Interior (floor)
2018
木材、フロア材、照明器具 wood, wood flooring, LED
37.2 × 244 × 244 cm
個展「モデルハウス」
Solo Exhibition : MODEL HOUSE
会場: 京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
会期:2018年12月15日(土)〜12月24日(月・振休)
主催:京都市立芸術大学
助成:公益財団法人 野村財団
京都芸術センター制作支援事業
制作協力:幸せ工務店
展覧会情報ページ:http://gallery.kcua.ac.jp/exhibitions/20181215_id=12808#ja
フライヤーテキスト
家は日常生活の背景であり、多くの人にとってほとんど意識に上ることがないものかもしれません。しかし家は、社会に生きる人の生活を映し出すものであり、それをつぶさに見つめることは、社会の一端に触れることに他なりません。私はこうした考えに基づき、作品制作を通じて、自身の暮らしてきた現代の日本の家について考えてきました。本展ではこの一環として、家をモチーフとしたインスタレーション作品を展開します。
本展を構成するのは、現代の日本の家に用いられるような木材を下地に、落ち着いた色味の壁紙と床材、そして温かい光を灯す照明器具を組み合わせた、立体的な造形物です。それはまるで現代の日本の家そのもののようですが、実在する家を再現したものではなく、住むための機能もありません。そこに現れるのは、今日の私たちにとってなじみ深い、穏やかで感じの良い住環境と、似て非なる空間です。本作を通じて、かつて抽象画が具象画からエッセンスを抽出したように、具体的な家からエッセンスを抽出し、抽象的な「家」を成立させることを試みます。
本展では展示空間全体を、一つのモデルハウスに見立てます。モデルハウスもまた人の住まない家であり、一般化された理想的な住環境がモデルとして提示される点において、抽象的な「家」であると考えます。私はこの「家」によって、今日の私たちの生活とその周囲に広がる社会がいかなるものなのかを問いかけたいと思います。
(2018年11月 松井沙都子)